では、ハウスエッジ回収法を実践してみましょう。
バカラでバンカーに賭ける場合で説明します(ミニマムベットは1ドルとします)。
なおタイは無勝負ですので、回数には入れません。
1回目
投資金額=1ドル
バンカーが勝てば利益95セントで終了です。またミニマムベットから始めます。
プレイヤーが勝てば1ドルの損失となります。
2回目
投資金額={1÷(1.95-1)}÷(2×0.5068-0)=1.0526÷1.0136=1.038→小数点以下切り上げて2ドルが2回目の投資金額となります。ここでは2回目も負けたことにしましょう。
3回目
投資金額={3÷(1.95-1)}÷(3×0.5068-0)=3.1579÷1.5204=2.077→小数点以下切り上げて3ドルが3回目の投資金額となります。さらにここでは3回目も負けたとことにします。
4回目
投資金額={6÷(1.95-1)}÷(4×0.5068-0)=6.3158÷2.0272=3.1156→小数点以下切り上げて4ドルが4回目の投資金額となります。
以下、4回目以降も負け続けて10連敗して11回目になったとしましょう。
11回目
投資金額={55÷(1.95-1)}÷(11×0.5068-0)=57.8947÷5.5748=10.3851→小数点以下切り上げて11ドルが11回目の投資金額となります。
やっと11回目に勝ったとします。回収金額は11×1.95=21.45ドルです。損失額は累計賭け額66ドル-21.45ドル=44.55ドルとなります。
12回目
投資金額={44.55÷(1.95-1)}÷(12×0.5068-1)=46.8947÷5.0816=9.2283→小数点以下切り上げて10ドルが12回目の投資金額となります。12回目も勝ち連勝したことにしましょう。10×1.95=19.5ドルが回収されることになります。損失金額は累計賭け額76ドル-累計回収額40.95ドル=35.05ドルになります。
13回目
投資金額={35.05÷(1.95-1)}÷(13×0.5068-2)=36.8947÷4.5884=8.0409→小数点以下切り上げて9ドルが13回目の投資金額となります。13回目は負けたことにします。損失金額は累計賭け額85ドル-累計回収額40.95ドル=44.05ドルになります。
14回目
投資金額={44.05÷(1.95-1)}÷(14×0.5068-2)=46.3684÷5.0952=9.1004→小数点以下切り上げて10ドルが14回目の投資金額となります。
13回目までで2勝11敗とあえて惨憺たる成績を仮定しました。自己に都合の良いデータを使用していると思われたくなかったからです。
それでも、他のオープンエンド型に比べて投資金の膨れ具合が極端に少ないのではないでしょうか。
モンテカルロ法を代表とするキャンセレーションシステムも資金の膨れ具合が少なく長期戦向きと言われますが、このハウスエッジ回収法はそのキャンセレーションシステムよりもさらに長期戦向きです(キャンセレーションシステムは、不的中が連続した後に的中すると、資金の膨らみ方が大きくなっていきます)。
実は、このハウスエッジ回収法は、大数の法則を逆手にとっています。つまり長期になればなるほど、ハウスエッジが理論値に近づけば近づくほど効力を発揮するように設定しています。ハウスエッジが理論値に収束すれば、元金を回収できるのです。
もちろん、オープンエンド型なので、不運が続けば賭け金額は膨らみ続けることになります。ですので、予めデッドラインを設定しておくことは運用上の絶対条件となります。
しかし、資金上昇率は極めて低く抑えていますので、よほど無理をしない限りはパンク(=資金のショート)は起こらないのではないでしょうか(それでももちろんパンクの可能性はゼロではありません)。