今回の広告規制は、あくまでグーグルやヤフーが、今後はオンラインカジノを経営する会社がスポンサーとなる広告掲載を一切しませんということに限られると思います。これは、グーグルやヤフーが自主的に行うことですので、やむを得ないことと思われます。
しかし、グーグルやヤフーが、個人で作成しているサイトにオンラインカジノのリンクを張ることは禁止できないと思います。
なぜなら、そこまで規制できる法律がないと思われるからです(アメリカの法律には詳しくないので分かりません)。
仮にそこまで規制できる法律があるとすれば、日本国内でいえば、表現の自由を保障した憲法21条1項に反し違憲無効になるでしょう。
人権の中でも最重要と言ってもよい表現の自由を制約するのであれば、その制約は表現の自由よりも価値の高い人権を保護していなければなりません。
たとえば、刑法230条(名誉毀損)を見てみましょう。刑法230条は、表現の自由を一定範囲内で制約しています。
刑法230条の保護法益は、人の名誉すなわち人に対する社会的評価でありますが、それを保護するために表現の自由は制約されるのです。ただし、刑法230条の2(公共の利益に関する場合の特例)があって、表現の自由と名誉の保護の調和を図っています(詳しくは、長くなりますので、ここでは述べません)。
では、個人のサイトがオンラインカジノにリンクを張ることを規制する保護法益は何でしょうか?
表現の自由を規制するほどの強い保護法益が存在するのでしょうか?
ですので、規制に関してはダークネスは疑問符をつけざるを得ません。
考えられるとすれば、グーグルやヤフーが、"オンラインカジノ"や"online casino"という検索ワードをそれぞれの辞書から抹消することでしょうか。
ただし、確かそれぞれ"オンライン"と"カジノ"、"online"と"casino"に分かれて辞書に登録されていますので、抹消は困難かもしれません。