すでに1ヶ月以上経過してしまいましたが、2009年10月9日(金)に驚愕のニュースが飛び込んできました。
すでにご存知の方も多いと思いますが、各種新聞報道によりますと、データ分析会社「UPRO(ユープロ)」(東京都渋谷区)が、競馬で得た配当金などを申告せず、東京国税局から2007年までの3年間で約160億円の所得隠しを指摘されたということです。
所得を隠すのはもちろん誉められることではありませんが、何しろ驚いたのは馬券で利益を、それも莫大な利益を上げていたということです。
狙った券種は3連単で、独自のデータ分析の結果まず来ないと思われる馬を消し、1レースあたり数億円を張りつけていたようです。
新聞報道では、1レースあたり数億円を張りつけるのは普通の人には無理だから儲けられないと書かれていましたが、それは関係ありません。利益を上げられるかどうかは、賭ける金額の多寡ではないことはみなさんもよくご存知のことと思います。たとえ数億円賭けてもハウスエッジに削られるのは同じだからです。
私が驚いたのは3連単だったということです。
なぜならJRAの配当金計算上、3連単はもっとも控除率が高くなる馬券だからです。当サイトでも時々ふれていますので詳しくは省略しますが、JRAの控除は2段階に分かれます。的中票数が少ないと2段階目の控除で多額の金額が控除されてしまいます。
つまり、配当が低いものは控除率が低く、配当が高いものは控除率が高くなるようにビルトインされているのです。実はカジノでも似た仕組みになっています・・・たとえばシックボーなどの配当表で期待値を計算してみると分かります。
話を戻しますと、従来馬券で儲けられるとすれば、有力候補は単勝だと考えられていました。今から10年以上前に日本投資競馬協会が著した100円玉理論シリーズがそれです。当時は券種が少なかったので単純には比べられませんが、それでも上位人気の出現率の低さと控除率の高さを考えれば間違いなく3連単は除外されていたことでしょう。
従来の投資競馬は追い上げ方式を採用していましたが、どうもUPROは1レース1レースで勝負していたようです。投資競馬ではレースを当てに行ってはいけない、1点買いが基本、追い上げていって利益計上ができれば終了というのがルールでしたが、それらをすべて引っくり返しています。
唯一納得できたのは、消去法で馬を選んでいることです。たいていの馬券購入者は、「どの馬が勝つか」という視点で選んでいます。つまりピックアップ法です。しかし、このピックアップ法は、自分の買う馬ばかりに目が行ってしまい他の馬が目に入らなくなる危険があります。
これに対して消去法はすべての馬に目が行くので、ピックアップ法よりは来そうな馬を落としにくくなります。でも判断基準を誤れば何の意味もありません。UPROは、これを独自の理論でデータ分析したというのですから素晴らしいの一言に尽きます。
私は馬券では絶対に儲けられないという立場でしたが(少なくとも理論上はそうでした)、実績を見せつけられて考えを変えざるを得ませんでした。
なお、どこかの新聞に税金の計算が誤って掲載されていましたので、ここで指摘しておきます。馬券による収入は一時所得となります(個人の場合)。
一時所得の場合、収入額から特別控除50万円を差し引いて、さらに1/2にします。ある新聞では、この1/2が納税額のように書いていましたが、これは誤りです。
1/2の金額が計算されたら、これを他の所得と通算します。つまり1/2は課税所得なのです。税率については、他の所得や各種控除があるので申告者によって異なることになります。
税金を考えるくらいに儲けてみたいものです。